2010年03月17日

<絶縁体>電気信号伝達 夢の「8割省エネ」(毎日新聞)

 電気を通さない「絶縁体」の物質に、磁気を使った方法で電気の信号を通すことに、東北大金属材料研究所の斉藤英治教授(物性物理学)らのチームが世界で初めて成功した。IC(集積回路)チップに使う場合、銅線に比べエネルギー消費量が8割軽減するとみられる。今後、革新的な省エネルギー技術の開発につながりそうだ。11日、英科学誌「ネイチャー」で発表した。【奥野敦史】

 金属や半導体に電流を流すと、電子の移動に伴い発熱してエネルギーが失われ、省エネ化の妨げになっていた。斉藤教授らは磁気を生み出す電子の自転「スピン」に着目した。斉藤教授は06年、電子から電子へスピンが伝わる「スピン波」と電流を相互に変換できることを発見。今回はその理論を応用した。

 研究チームはICチップなどに使われる磁石の一種の「磁性ガーネット」という絶縁体を用意。両端に白金(プラチナ)の端子を取り付け片方の端子に電流を流した。すると電流が白金と絶縁体の境界面でスピン波を起こした。スピン波は反対側の白金の端子まで到達し、電流を発生させた。この方法だと電子は移動せず、発熱によるエネルギー損失は激減した。斉藤教授は「パソコンが次第に熱くなるように、電流による発熱は大きなエネルギー損失を起こす。絶縁体を使う信号伝達はこの問題の根本的解決法だ」と話している。

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スカイマーク、高度違反も=管制官の指示とのずれ1800メートル−国交省(時事通信)
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2010年03月12日

過大報酬、弁護士を懲戒処分=業務停止4カ月−愛知県弁護士会(時事通信)

 過大な弁護士報酬を受領したとして、愛知県弁護士会は6日までに、同会所属の深見章弁護士(66)を業務停止4カ月の懲戒処分とした。
 同会によると、深見弁護士は強制わいせつ容疑で逮捕された依頼人と1時間当たりの報酬を5万円とすることで合意し、依頼人の親から2004年8月〜05年6月、計約2190万円を受領したが、同会は300万円程度が適正な報酬だったと判断した。処分は2日付。
 深見弁護士は「懲戒処分には従う」と述べているが、過大分とされた約1890万円は経済的な事情などを理由に返還していないという。
 依頼人は一審で実刑判決を受けた後、被害者との間で示談がまとまり、二審の執行猶予付き有罪判決が確定している。
 深見弁護士は08年1月にも、顧客に過大な経費を請求し、精算しなかったなどとして、同会から業務停止1カ月の懲戒処分を受けたことがある。
 細井土夫愛知県弁護士会会長の話 弁護士に対する社会的信用を傷つけるもので残念。今後も会員に対する適切な指導監督をしていく。 

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2010年03月11日

医師と患者手助け 人体そっくり模型 シリコーン研究 強度の欠点克服(産経新聞)

 ■池田市の44歳社長、再起かけた異業種挑戦実る

 医師や医学生が外科手術の練習用に使う臓器の生体模型を作る大阪府池田市の個人経営の会社「ティー・エム・シー」に注目が集まっている。この模型は独自のシリコーン素材を使用し、ゴムなどで作られた従来品と違い、弾力や感触が生体そっくりだからだ。社長の堀孝津さん(44)は以前、食品梱包(こんぽう)材の問屋を経営していたが、BSEや鳥インフルエンザ問題で資材需要が減少し廃業。4年かけ、素材への深い知識を生かし再チャレンジに成功したという。

 生体模型開発を手がけるきっかけは、平成18年に大手医薬品会社に勤める友人から、素材の知識が豊富なのを買われ、手術練習用臓器モデルに適した素材の相談があったことだった。当時、経営していた問屋を廃業したところだった堀さんは韓国の輸入雑貨を取り扱う友人や医師の知人の協力を得て、研究に着手した。

 シリコーンを選んだ理由は、今の生体模型の主流のプラスチックやゴムよりも弾力や手触りの調整がしやすいこと。それまでもシリコーンを使った生体模型はあったが、時間が経過すると溶けてしまったり、縫合の際に糸を引っ張るとちぎれたりする短所があった。

 堀さんらは4年かけて硬さや弾力性が人体にそっくりになるよう調整。溶けたり、ちぎれたりする強度面の欠点も克服した。「腹腔(ふくくう)に手を入れて臓器に触れたときの感触と非常に近い」と、医師の評判もいいという。

 現在は大阪大などの医師と相談しながら映像や写真などから臓器の形状を整えるなどの設計を行い、韓国のメーカーに製造を委託。大学病院や医療器具会社から引き合いが増え、業績はここ2年、右肩上がりだという。病巣の複雑な構造を再現し、模型の裏側から手術の仕組みを確認できる鼠(そ)径(けい)ヘルニアの模型は日本と韓国で特許を申請中だ。

 堀さんは模型を手術の練習用だけでなく、患者や家族への説明にも使ってほしいと考えている。実は、義父が胃を手術して先月下旬に退院したが、医師からの手術前の説明はよく理解できず、模型があったらよりわかりやすいと感じたという。堀さんは自らが手がけた模型が患者や家族の安心につながるなら、「社会にも貢献できる」と意欲を語った。

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